2005年03月31日

LOVE & PEACE! Part.40

4月です! 今月はアースデイ、来月はフェアトレードディ! 今号はアースデイやフェアトレードディを初めて体験する方に向けての文章を。

 皆さんは「フェアトレード」という言葉を聞いたことがありますか? 私達の生活しているこの地球上には、貧困や戦争、差別などの理由で厳しい生活に直面している人達がたくさんいます。そんな国々に住む生産者が伝統技術を用いて生産した商品をフェアな価格で持続的に輸入する、彼らと継続性のあるパートナーとしてつながっていくことを「フェアトレード」と呼びます。イギリスやオランダでの一般消費者の認知度は実に80%を越えるのですが、日本では5%程度。まだまだフェアトレードは知られていません。しかし日本でも少しずつフェアトレードの商品を扱うお店が増えており、その専門的なお店も現在では全国で数百店舗にも上ります。それらのお店にあるフェアトレード商品のアイテムは、コーヒー・紅茶や食品、生活雑貨、衣類、アクセサリー、インテリア、楽器など様々です。

 それら店頭にあるフェアトレード商品を手に取ると、作り手のぬくもりが豊かに込められていることに気づくでしょう。作り手の顔が見えることは、使う側にとって安心かつ安全につながるものであり、“作る人にも使う人にもやさしい”と言えます。またこれらの商品は素朴でシンプルなもの、素材感が豊かなものが多いです。それは現地の既存のスキルや材料を生かすことを常に目指してきたからこそなのですが、そういった“伝統技術や天然素材を大切にする”のもフェアトレード商品の大きな特徴です。貧困や差別の解消、生産者の支援を目指して始まったフェアトレードも、単なる支援活動にとどまらず、地球規模での産地直送活動や、地球を大切に想うもの作りを目指しています。僕はそんな魅力にあふれたフェアトレードの商品の中に、さらに、オーガニックやエコロジー、地球や環境、社会や平和、LOVE&PEACE…地球のことを考える日「アースデイ」にふさわしいメッセージが豊かに込められていると感じます。ものたちを通して共に学び、人と人とのつながりのもつぬくもりを感じる。作る人も買う人も使う人もみんながつながっていく…「フェアトレード」はみんなをつなげる一つの方法です。

 日本の産業社会が若い人から働くことの夢を奪い、働くことを避ける「ニート」を生み出している中、フェアトレードの仕事はタフでありつつも、眩しいくらい魅力的で夢のある仕事です。「スロービジネス」という言葉でフェアトレードが定義され始める昨今、若い人でも気持ちがあれば、仕事として、ビジネスとして参加できる、そんな活動であったらと思う今日この頃。

 「つながることで世界を変えていく!」笑顔の貿易=フェアトレードにあなたもぜひ参加してみませんか? アースデイの会場でもフェアトレードの商品を手にとって見ることが出来ます。またフェアトレード活動を行っている団体の出展も数多くあります。お買い物を通して、フェアトレードの商品を生活の中に取り入れることを通して、また一緒に活動していくことを通して、ぜひフェアトレードに関って下さい。  (アースデイ2005ハンドブックより抜粋 )

 それでは皆さん、このブックレットを買って、アースデイの会場でお会いしましょう! 
        (鈴木 隆二)

2005年03月14日

LOVE & PEACE! Part.38

 2月分のテキストを遅れ馳せながら・・・・

 2月に入って寒さもピーク。夜空の星の輝きも東京では今がピーク。バレンタインの動きにあわせてぐらするーつのチョコレートの動きも今がピーク。身体が縮こまりがちなこの季節ですが気持ちよく身体を動かしたい今日この頃。
 スマトラ沖の地震による津波の様子や被害の状況の映像を見て、人間とはなんと無力なものかと感じました。自然の力の前のみならず、人間が引き起こす事件事故、戦争。そんな事象の前でなんともか弱い人間です。では逆にどんな時に、僕ら人間は弱くなくて「強い」のでしょう? そもそも「強い」ってどんなこと? 力持ちであれば、どれだけの力があれば克服できるのでしょう? しかし「強い」のを求めると本当にキリがないですね。
 先日ある研究会で、フェアトレードに関わる団体の方からお話を伺いました。「食べ物の安心や安全の判断を誰かに委ねたままでは」「消費者としての基礎的な力を失いつつあるのではないか」「『奪われた食と大地』を自らのものとして取り返していくということが大事」等などの言葉が印象に残っていますが、その時に強く感じたことは「主体的に生きていくこと」の大切さであったり、その難しさでした。禅で言うところの「主人公」とでもいうのでしょうか(映画や本の主人公という意味とは違います)。自らが自らであることに目覚める、自分の中の「主人公」に語りかけながら生きていくことは、自身が主体的に選択し生きていくことに他なりません。数ある食糧から自分が何を食べ何を飲むのか、そこに思いを巡らすのは、主体的に生きていくことであり、かつ奪われてしまったものを取り返していく作業とも言えるでしょう。
 災害や戦争、そんなものを目の前にした時、どれほど僕らは主人公でいられるでしょう。甚だ疑問。僕ら一人一人の心掛けや思いを超えた「災害や戦争」かもしれないけど、戦争が起きない仕組みを作ることとか、僕らが取り戻さなきゃならないものはまだまだあるはず。人間の強さはそんなところに由来するのかなとも思います。縮こまった僕らの心身を伸ばすこと、伸ばせるようにすること、そんなことから「主人公」を考えてみたいです。春はすぐそこ。
                    (鈴木 隆二)

LOVE & PEACE! Part.39

 暦の上ではもう春。皆さん、花粉にやられたり、風邪などひいていませんか? 私は既に両者の洗礼を受けました。風邪はともかく、目に見えぬ花粉には戦々恐々とさせられる毎日が当分続きそうです。
 先日、アースマーケットの東さんからのお声がけで、ぐらするーつスタッフ一同で、自然酒「五人娘」でお馴染みの醸造元「寺田本家」に見学に行ってきました。東京を早目に出発し到着したのが午前中の清々しい時間。利根川下流ののんびりしたところで筑波山がきれいに見えます。また、酒蔵の裏山には雰囲気のある神崎神社があって、のんびりした田舎町ともちょっと違った凛とした雰囲気のあるところ。いいところです!
 さて酒蔵見学の前に蔵元である寺田さんから醗酵のお話を伺いました。日本酒を造る上で醗酵というプロセスは何よりも大事。「醗酵と腐敗は違うんだよ」と、菌や醗酵を通して自身が感じてきた世界観を優しい語り口で訥々とお話する寺田さん。「菌にはそれぞれの役割があり、お互いが腐らずに醗酵して美味しい日本酒ができるのです」「私達蔵元にできることは菌達が心地よく醗酵できる環境を用意することくらいなのですよ」うんうん。なるほど。そして最後に「皆さん、腐らずに醗酵しましょう!」という掛け声で一路酒蔵へ (お酒ができる過程は寺田本家のHPをぜひご覧下さい http://teradahonke.co.jp/
 酒蔵見学最後の工程で、絞りたての日本酒を頂きました。そのおいしいこと! 材料はお米と麹とお水のみ。そのおいしさにあらためてびっくりです。そこで働く方が「目に見えないものが相手の仕事なので気を遣います」とおっしゃっていたのが非常に印象的に残っています。菌は僕らの目には見えない小さなもの。見えない力でおいしく出来上がるお酒。神秘ですよね。菌なんかの知識のない古代の人は、どんな思いでお酒を造ったのでしょう。彼らにとっては、お酒はもうある種の神がかり的なものですよね。
 最近は抗菌や殺菌といって様々な洗剤や抗生物質を使用し、「菌は退治するもの」くらいな感もあります。そしてその悪性菌と同時に良性菌も同時に殺してしまっているわけです。殺してしまう理由は、「清潔第一」だから。抗菌の世界からもなにやら今の人類が直面する「画一的な世界」と同じ軸が見えてきますね。
 とりとめのない文になってきましたが、菌と醗酵に感動した寺田本家ツアーでした。と同時に見えない力を意識する貴重な機会でした。さて、目に見えない存在、見えない力、そんなものに生かされているんだって、そう思える瞬間は皆さんの中にどれくらいありますか?       
   (鈴木 隆二)

2005年01月03日

LOVE & PEACE! Part.37

 さあさあ2005年がやってきました。これにて戦後60年。今年はどんな年になるのでしょう。希望に胸膨らむ年頭、そんな新鮮な気持ちは大切にしていきたいですね。
 新鮮といえば、ここ数年ぐらするーつへ学生の方からのフレッシュな問い合わせが増えてきています。主な問い合わせの内容は、「フェアトレードについての調査」これはゼミでの発表や論文作成に向けてのもの、それから「求人/就職について」です。日々の仕事の合間でこれらの問い合わせに対応するのですが、やはり普段の仕事を優先してしまうのでなかなか対応しきれないのが実情。「フェアトレードの論文のために協力して下さい!」と爽やかに言われても、対応する時間や手間すら惜しいわけです。こんな風に言うと学生の問い合せを敬遠したいと思われそうですね。でも矛盾するようですが、学生の方との関わりはもうちょっと持ちたいと思っています。
 僕自身長い期間学生をやっていて、その立場をフルに活用して貴重な出会いをたくさん体験することが出来ました。件の学生と同様、論文のためと称していろんなところへおしかけたり、通い詰めたり、場合によっては居座ったり。思い返せば、世間知らずで嫌な若造と紅顔しきりなのですが、その時の出会いが僕にとっての今の仕事の原資だったりします。そして学生という立場でなくなり、実際に仕事を始めた時に思ったのは、その世界を傍から見ている立場、出会いから、その「当事者」になるということでした。学生の間にいろんなことを見聞きし出会い体験し、それはとても重要だけど、要はそのあと。学んだ後にどんな風に生きていくのか、それが常に問われてくるのかなと。
 学生といってもいろんな学生がいて、楽しいことが好きな人、骨のある人、これからのことを真剣に悩んでいる人と様々です。これからの日本を引っ張っていくのはやはり今の学生の世代だと思うし、そんな人達がフェアトレードやそれを取り巻く状況を理解していくことは未来を創っていく上で大事です。僕らと一緒に汗を流しながら仕事をしていろんなことに思いを巡らせてみる、というインターン制度をぐらするーつでも設けています。フェアトレードやエコロジーの流通/企画の現場から学ぶ、またとないチャンスです。ぐらするーつのスタッフと一緒に仕事をすることで自分の力を伸ばしてみませんか? よかったらぜひ応募してみてください! 
 なんだかインターン制度の宣伝で2005年の幕を明けてしまいましたが、遅れ馳せながら、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。  (鈴木 隆二)

2004年12月03日

LOVE & PEACE! Part.36

 師走を迎え、一年の締めくくりの時期に入りましたが、皆さんいかがお過ごしでしょう? 今年最後のフェス企画「アースガーデン“秋”」も盛況のうちに無事終えることができました。関わってくれた皆さん、遊びにきてくれた皆さん、本当にありがとうございました。僕らが企画する「アジアンマーケット-for our smile world-」、回を重ねるごと出店者がフェアトレードや国際協力に関心を持ってくれたり、それをコンセプトにしていってくれたり、そんな動きや姿が個人的には嬉しいです。
 さてさてこの一年、イベント/フェスを軸に個人的にドーンと締めくくってみると・・・
 1月はナナオのポエトリーリーディングに始まり、藍染本用の染色製作。2月は天空まつりにオーガニックショーポラン広場。3月はアースデイTシャツと缶バッヂ製作/販売に奔走し、4月は一月丸々アースデイ、祝藍染本出版! そして5月は国際フェアトレード月間と田植え、ぐらするーつの総会。6月は田んぼの草取りと嵐のWPPD。思い返せば野外=雨はこの頃からか? 7月はアースガーデン夏に、フジロックとタフな1ヶ月。8月はトージバで藍染に、台風でちょっと泣かされた佐渡のアースセレブレーション。9月はくにうみまつりにBe-in、そして稲刈り。そして10月はまたまた雨の朝霧JAM、Nagisa、田んぼの収穫際。11月はライフスタイル見直しフォーラムにアースガーデン秋。12月はエコプロダクツに初出展。とまあこんな感じで今年も色々な企画に出店したり参加してみたり。ここに書き切れないイベントもいっぱいだけど、どれも笑顔の溢れるものでした。
 イベントと言うと日常感が薄いけど、翻ってルーティーンを始めとする日常の数々。それこそは、愛すべきスタッフや、フェアトレードやエコロジー界隈の関係者、お店にやってくるたくさんの方々に支えられたもの。ぐらするーつ自体、いろんな目に見えたり見えなかったりする支えによる「たまもの」です。今年も感謝感謝です。この場を借りて、あらためて「ありがとう」です。
 さて2004年。世界中で地球上でいろいろなことがありました。人類の存続そのものが試されていると思えてしまう昨今。この先にある未来は今僕らが足をつけている大地や時間の線上にあるもの。ささやかな変化が「たまもの」な未来につながることを忘れずに2005年を迎えたいと思います。それでは皆様よいお年を! (鈴木 隆二)

2004年11月04日

LOVE & PEACE! part.35

 繰り返しの台風、地震、災害の状況や被災された方々の様子をニュースで見聞きするにつけ、震災直後の神戸にボランティアで行ったときのことが脳裏を過ります。その当時の僕(25才でした)があるニュースレターに書いた原稿の一部を転載。青臭い文章だけどお許しを。。

 『(前略)そもそもなんで神戸に行く気になったか、正直に述べておく必要があると思う。ウチの父(昭和10年生)は神戸の状況をテレビで見てポツリと「空襲の後のようだ」といった。焼け野原や寝食に困った人々、いろいろなところにできる行列を映し出すテレビは、戦争を体験した父には生々しく映っただろうし、同じ様に思った人もたくさんいるのではないかと思う。
 翻って私であるが幸いなことに戦争を体験したことはないし、あんな大きな地震だって体験したことはない。湾岸戦争のときもそうだった。チェチェンでの戦闘、今回の地震だってテレビで見ていても何だかしっくり来ない。5000人にも上る死者といわれてもピンと来ない。凄いことが起きたと思いながらもテレビの中の出来事で片付けようとする自分、リアルに捉え切れない自分がやはりある。平和学習の目的で毎年2回沖縄ツアーを企画し、仲間と沖縄に行っている。そこで戦争の悲惨さや平和を説く人や何かに出会う。私は戦争を体験するのは絶対に嫌だから、その出会いからイメージを膨らませていく、追体験していくしかないと思っている。「空襲の後のようだ」という思いも寄らぬ父の言葉を聞いて正直な話ショックだった。父は私以上に「エライことが起きた!」と思っているに違いない。それだけにその言葉をリアルに受け止めたいと思った。
 新幹線を降り電車を乗り継いで西宮に着いたとき「エライことが起きた」という思いは一気に現実のものとなった。そこらじゅうの建物がぺしゃんこにつぶれていたり、傾いていたり、道路も波打ったように歪んでいる。まっすぐなもの、垂直なものはなく、どの建物がまっすぐなのかよく分からない。地図を見ても目印になるようなものは崩れているし、どこがどこだか分からない。道路もいたるところで封鎖され、目的地に向かおうにも思った方向へ進めない。救急車や消防車、パトカーがそこかしこを走っていて、それに混じって自衛隊の車もひっきりなしに走っている。このような光景を記憶の中で探すがなかなか見つからない。やっと思い当たるとすれば小さい頃テレビで見た「ウルトラマンと怪獣が戦った後」の光景であろうか。現実味のない例えだが、小さい頃テレビでその光景を見て人が死ぬなんて考えてもみなかった。正義の味方といわれるウルトラマンも迷惑なものだ。戦った後のことは結局はそこに残された人、生き残った人がするのだ。
 その翌日長田区の焼け野原に立ったとき、これはもうウルトラマンでは済まされないと思った。町全体がレンガ色で煤臭く、それはやはり「空襲の後」としか形容しうる言葉が見つからなかった。車の渋滞の激しい所とは対照的で、色も音も感じられなかった。その静寂さは 「死」 を予感させる雰囲気を放っていた。ウルトラマンはという例えを出すのも恥ずかしい。ここでは何人の人が生き残ったのだろう・・・(後略)』

 この文章はこんな調子でこのまま延々と続くんだけど、ニュースの中の出来事、世界や地球上で繰り広げられていることをリアルに捉える、あの頃も今も僕らにとって大きな課題。がんばれ人類!   (鈴木 隆二)

2004年10月13日

LOVE & PEACE! part.34

 涼しく爽やかな日が多くなってきた10月。皆さん秋を満喫してますか? このニュースレターが発行される頃には我が田の稲刈りも終わり、収穫の善し悪しもはっきりしてるでしょう。あぁ今年も田んぼに思いっきり愛情を注げてなくてごめんなさい。来期は必ずもっと・・・と去年も思ってたものの、さしたる変化もナシ。あぁぁ。
 先日渋谷のスペイン坂に沖縄県物産ショップ「わした」がオープンしました。沖縄好きな僕にとっては大変嬉しいことです。このお店、沖縄の食材や泡盛、オリオンビール、オキナワン雑貨に書籍にCDと大変充実しています。ここに来れば沖縄の多くのことをバーチャルで体験できる(?)くらいな感じ。銀座にも同じお店があって、個人的にはかつて大変惚れ込んでいました。自治体が行う村おこし的な事業って今一つなものが多いのですが、ここ「わした」に関しては成功例の一つといえるのではと思います。県産品ショップって地味なところとか期間限定なところが多いのですが、常設でここまで繁盛しているところはないですよ。なんというかお店のパワーが違います。訴求力が違います。実に楽しいお店です。僕らも見習いたいです。
 皆さんの中にも、お気に入りのお店や場所がありませんか? 何かを感じさせたり、体験させてくれたり、楽しませてくれたり、ホッとさせてくれたり。僕にとっては今関わっている谷津田の田んぼは、そんな場所の一つです。風の音や草木の香り、虫の声やカエルの声、稲の成長、四季の移ろい、あぁ地球に生かされてるんだなとか、ちょっとした発見が行くつどあります。日々の生活がそんな場所ともうちょっと一体になっていたらと思いつつ、ぐらするーつも自分たちにとってまわりの人達にとって、そんなお店や場でありたいなと思います。
 僕にとって「わした」も谷津田も共に好きなところ。両方に共通するものって何なのか、そんなことを考えるとうっすらと自分が何者なのか見えてくるような気がします。皆さんはどんな場所が好きですか? 好きな場所を挙げていくうちに、自分が何を大切にしたくてどんな風に生きていきたいか見えてきませんか? 思い浮かばないのならぶらりと旅に出てさがしてみましょう。紅葉がやがて見頃なこの季節、好きな場所がきっと見つかるはず。 (鈴木 隆二)

LOVE & PEACE! part.33

 9月、いつの間にやら実りの秋。皆さんはどんな夏を過ごしましたか? 東京は30度以上が連続40日なんてこともあったりで、まだまだ残暑が厳しそう。今年の田んぼはどんなかな。
 今年もフジロック出店してきました! 3日間ひっきりなしのお客さんに嬉しい悲鳴。お店に来てくださった皆様ありがとうございました! 併設の藍染体験コーナーも最終日はもうお客さんが切れずで、音楽と藍染と自然と僕の大好きなものに囲まれた3日間、相変らずかなりハードではありましたが、何よりも充実していたし楽しかったです。さてそんなフジ、毎年出店しているものの、出演するアーティストのほとんどがよく分からないグループばかり。いろんなジャンルのアーティストが実に百数十組出演して、お客さんもお目当てがいるというよりも、このフェスを楽しむ、何より音楽が好きといった感じ。天気がそんなに悪くなかったこともあって、人が多くなっても終始なごやかムード。人を集め、熱狂させたり、なごやかにさせたり・・やっぱり音楽はすごいなと思った次第です。
 僕自身、昔はバンド少年でハードロックが大好きでした。髪をのばして金髪にして、ギターを弾くのが大好きで「あのフレーズが弾けた!」なんていうのがたまらなく嬉しかったり。そんな感動をバンドのメンバーが持ちよって演奏することが至上の喜び(?)でした。特定のジャンルやアーティストが好きだったけど、今のようにあんなのもこんなのも好きな自分、当時の僕には思いもよらなかったなと思います(こんなはずじゃなかった・・というニュアンスではないですよ) みんなさんの中にも気がついたら自分が変わっていた、価値観が変わっていたなんてことありませんか?
 さて9月。11日を迎えるとあのテロの日から3年を迎えます。この3年で何が変わったでしょう? そして何が変わらぬままなのでしょう? 自分は? 日本は? 海の向こうは? 世界は? 地球は?? 考えれば考えるほどキリがなくなるけど、まずは日々のささやかな変化と成長を喜んだり、そこから目を向けてみませんか? 今年も明治公園でBe-inがあります。もうひとつの世界を祈り、話し合い、発信しませんか。詳しくは→http://www.be-in.jp (鈴木 隆二)

LOVE & PEACE! part.32

 8月盛夏!夏バテせず皆さん元気にやてますか? 夏を満喫してますか? 7月のアースガーデン夏、お陰様で夏らしい天候の中、盛況のうちに幕を閉じることが出来ました。お越し下さった皆様、力を貸して下さった方々、本当にありがとうございました。個人的にはちょっとした充実感に浸りつつ秋の開催に向け色々思案をしているところ。次のアースガーデン秋(11/13・14)もぜひご期待下さい!
 さて毎年この時期になると6日の広島、9日の長崎の原爆投下、15日の終戦記念日と戦争や平和について意識させられる日が続きます。来年は戦後60年。当時のことを語ることが出来る人ももう大分高齢。あの日の記憶は日本の中でも褪せてきて、遠い過去のものになりそうな昨今。イラクでの痛々しい画像が配信されるものの、どこかしら距離感を感じたり。でも60年前に実際にこの日本で起きたことと、僕は何ら変わらないと思います。それこそ僕らの父母やそれよりも年上の戦争体験者はイラクでの映像や画像を生々しく感じるのではないでしょうか。
 21世紀になって早4年。子どもの頃遠い未来と思っていた21世紀になり、歴史は新しい段階を迎え未来にシフトするなんて思っていたけど、9・11以降強く感じるのは歴史は一本の線になっていて、その連続性の中に僕らはいるということです。植民地支配や南北問題の歪みは消え去るものでもなく、ましてや60年前のことですらそう簡単に埋もれず、歴史と地球にグローバリゼーションや環境破壊といった形で刻み込まれているわけです。僕はこの時期に戦争や平和を意識することは、歴史や未来に思いを馳せることであり、それはすなわち地球を思うことにほかならないと思います。
 ところでそんな8月。僕らはもう一つ大事な時期を迎えます。亡くなった人を迎えて送り出す「お盆」。それは先人や過去との対話であり、僕らが歴史の末裔たることを意識する貴重な機会でもあります。バカンス的かつ開放的な夏だけど、都会やリゾートを一歩離れれば「お盆」をキーワードとした凛とした世界があります。そんなシンプルな世界から見つめる未来。どんな未来が見えるのでしょう? そんな8月、皆さんはいかがですか? (鈴木 隆二)

2004年07月21日

LOVE & PEACE! Part.31

 7月はアースガーデン/アジアンマーケット・ピースマイルステージ、フジロックなどイベント制作や出店が続き、ぐらするーつにとっても夏らしい日々が幕開けます。タフな夏、ワクワクとビビッてる気持ちとごちゃ混ぜな感じ。
 6月21日の夏至の日のWorld Peace & Prayer Day(略してWPPD)!行ってきました! ネイティブアメリカンの精神的指導者であるチーフ・アーボル・ルッキングホースの、宗教や国境を超えて、母なる大地、地球を敬い、あらゆる存在との調和の中に生きるための精神性と術を取り戻そうというメッセージのもと、始まったWPPD。祈りのセレモニーが、日本の聖地富士の麓で、日本のネイティブとも言えるアイヌや沖縄の人達の祈りを織り交ぜつつ、というのがどんなものなのか興味津々だったけど、それ以上に多くの人と平和を祈るというのに心動かされ参加することにしました。
 当日は台風の接近で雨も風も激しく、かなりタフな状況。だけど濃い霧に包まれる中少しずつ大きな人の輪が出来ていくのはまさに圧巻。霧のせいでサークルの向こう側は見えたり見えなかったりだったけど三千人はいたでしょうか。僕の前にいる人は雨具も着てなくて濡れそぼってブルブル震えていました。こんな長い間嵐の中に突っ立っている経験は後にも先にもないと思います。正直なところ体調的にしんどくて自身祈っているのか何しているのか分からない状況。なんでココに立っているんだろう、平和を祈れてるのかなボクは、とかいろんな思いが頭を過りました。最後に一人一人がタバコの葉に祈りを込め火に捧げるんだけど、人数が多いからどれくらい並んでいただろう。朝から通算して5時間は嵐の中にいたかな。でもみんなサークルを崩すことなく無事セレモニーは終了しました。
 浄化する嵐だったかもしれないし、祈りのエネルギーが呼び寄せた嵐かもしれない。僕にはその辺のことはよく分からないけど、あの嵐はあの場にいたみんなに等しく降りかかり、雨具を着てる人も着てない人もみんなびしょびしょ。着飾ることも出来ないし、お化粧も落ちちゃう、誰もをシンプルにしてしまう、そんな嵐でした。
 翌日は台風一過快晴。そして翌々日は沖縄の慰霊の日。平和に向けて、みんなはどんな祈りを捧げたいですか? (鈴木 隆二)

LOVE & PEACE! Part.30

 6月、Tシャツ1枚で歩くのが気持ちのいい季節。眩しい夏ももうすぐそこ! 僕の好きな藍染やヘンプものが嬉しい季節になってきました。5月の藍染フェアを経て、6月は渋谷店でお馴染みヘンプフェア、池袋店では天然素材の石鹸やヘナを軸にしたボディケアフェア。涼感のある藍染・ヘンプものを用意して、ボディケアして暑くなりきる前に自分の身体を整えましょう!!
 僕自身、ぐらするーつで売っているボディケアグッズを嬉しい気持ちで使っています。最近僕が力を入れてオススメしているのが「ガラ紡タオル」 入浴時に石鹸がなくてもこのタオルで身体をこすれば、やさしく汚れや余分な油脂を落としてくれます。石鹸要らずでずぼらな方にもピッタリ。気持ち好いこともさることながら、身体の血の巡りや交感神経が刺激されて、自分の身体に触れたりマッサージしたりこすることって大事だなと思う次第です。
 そしてヘナ。僕がヘナを使い始めて何年くらい経つだろう?? 若いのに白髪がはえはじめて気になって、でも普通の毛染を使うのはちょっと抵抗があったり。でも染めちゃいたいし。そんな微妙な気持ちでいたときに出会ったのがヘナでした。使ってみると、なるほど塗ってマッサージしてるときは気持ち好いし、染め上がるのを待っている時間はとってもスロー。染まった色目もお気に入りです。ヘナを売りながら「こんな色目になるんですよ~」とお店で言うのも楽しいし。そんなこんなのヘナライフ、定期的に使っていたヘナですが、使い続けていくうちに僕の中で変化が起きてきました。。。
 それは「染めるのがめんどくさい!!」です。別にヘナに問題があるわけでなく、スピーディに染まる毛染剤でも同じで、染める行為がめんどくさいのです。っていうか昔ほど白髪に対して神経質でなくなったとでもいうのでしょうか。さらに言い換えると「そんな髪でもいいじゃないの」って感じ。ヘナを通して、白髪になってしまう僕の髪の毛や身体をありのままで受け入れられるようになったのかなと思います。
 気持ちいいことも大事。自分の身体を受け入れるのも大事。夏前にぜひ自分の身体を労ってみましょうね。      (鈴木 隆二)

2004年05月09日

LOVE & PEACE! part.29 鈴木 隆二

5月、新緑の季節! アースデイも無事終わり、ホッと一息。だけど気持ちは引続き「毎日がアースデイ!」そして今月は世界フェアトレードデイです。テーマは「小さなことが世界を変える」。僕らの周りを見廻せば、そんな価値観を持った仲間がいっぱい。アースデイもそんな志を持った仲間が集い、僕自身ちょっとした充実感と頼もしさを感じました。
 一方イラクで人質となった3人が解放されました。3人それぞれの想いを持ってイラクに渡り、彼の地での活動の中で捕われ、解放後には「自己責任論」にさらされた「小さな存在」は、「無力」とか「無謀」とか、メディアを通してみんなの目にも色々な映り方をしたと思います。
 メディアでは「日本政府の毅然とした対応」への賛辞が述べられていたけど、人質解放の原動力になったのは市民の力だと強く感じます。日本政府が何の交渉も出来ない中、インターネットやアルジャジーラなどの新しいIT・メディア形態が市民の思いや力を反映して人質解放を前進させたことに、僕自身新しい世界を感じた次第。国家や政府がこれほど無力化された事象。そして市民の声がダイレクトに通じて変わっていく未来。「小さなことが世界を変える」それを目の当たりにしたような気分です。
 私事ですが、4月に「インディゴブルー 藍色に染める」という藍染ハウツー本が発売されました。僕自身もこの本を作るに当たっていろいろ協力させてもらい、出来あがりを見たときは感慨ひとしおでした。些細な気持ちで始めた藍染も早9年。そのころは自分の藍染がどんなふうになっていくかもわからなかったし、まさか本を作るところに関わるとは想像すらしていなかったけど、藍染をやる中で「夢」はいつも持ち続けていたように思います。
 藍染をやることで世界を変えるという実感があるわけではないのですが、「小さなことが世界を変える」というのは僕にはどうやらとても信憑性の高い事実のように思えます。些細なこと、小さなこと、それでもそれを続けていくことが、明日をを切り開き、世界を変えていく。そんなことをフェアトレードデイ/月間を通してみんなとシェアできますように。

LOVE & PEACE! part.28 鈴木 隆二

4月です!アースデイ!今年もアースデイに向けいろんな企画をぐらするーつで準備しています。
 まずは代々木公園会場ではお馴染みの「アジアンマーケット-for our smile world-」様々な国々や地域の文化が凝縮されているエスニック雑貨。密度の濃いダイナミックな世界との交流が体感できるフェアトレードを軸とした彩り豊かなマーケット。
 今回はアジアンマーケットでピースなステージ企画も行います。その名も「ピースマイルステージ」。出演者は、アフリカンダンスパフォーマンスの「モッコリー」、ジェンベリズムが気持ちいい「はち」、ピースフラッグでお馴染みのエスニックアンサンブル「KOH-TAO」、ネパールからヒマラヤの風を届けてくれる「ボビン」、アコギとシンプルな歌声が魅力の「下村誠」、CD「マザーアースソング」でもキラリと光る小板橋八重さん率いる「Tampalon」、オーガニックアンサンブルの代表格「ばく」、パフォーマンスが楽しい「倍音s」、ぐらするーつが最も愛するバンド「寿」などなど。彼らの感じているアースデイやピースを、多くの方と共有できたらと思います。
 池袋店では毎日がアースデイ!というコンセプトのもと「Smile life 写真展」、大地や人に命をつなぐ「炭」の紹介、人と自然がつながり呼吸するオーガニック石けん作りワークショップの3大企画を行います。特に写真展は必見!炭も石けんも存在としてはとかく地味に語られがちですが、その中に地球や僕らに心地よい生活のヒントがたくさん詰めこまれていると思います。
 代々木や明治神宮のイベント会場から最も近い渋谷店。ここからはアースデイの情報発信をしつつ、「ピースマイル-毎日がアースデイ!-」というテーマの企画を行います。代々木の会場に出店する人達を中心にピースでスマイルなモノの販売・紹介と、アジアンステージにも出演する「KOH-TAO」メンバーによるの紹介とカリンバ・ひょうたんライト作りワークショップなどなど盛りだくさんです。
 4月はまるまる1ヶ月、毎日がアースデイ!。楽しさ心地よさを多くの人と共有できる、そんな素敵なアースデイをみんなで迎えたいですね。

LOVE & PEACE! part.27 鈴木 隆二

暦の上ではいよいよ春。今年は花粉症の症状もなく、ゆえに縮こまった身体を伸ばして、ゆるゆるしたい気分。春はもうすぐそこ。そんな中、今月は池袋店でオーガニックコットンフェア、渋谷店では草木染・染物フェアと僕自身も楽しみな企画が行われます。
 オーガニックコットン、「無農薬有機栽培のコットン」と言ってしまうとちょっと味気ないのですが、Tシャツやタオル、マフラーなどを身につけたり使っていると柔らかで実に気持ちがいいです。「身体にいいよ」とか「環境にいいよ!」という側面もあるのですが、僕はとりもなおさず「地球にやさしい」=「みんなにやさしい!」そしてそれはとっても気持ちいい!ってことを声を大にして言いたいです。池袋店でぜひ手にとって心地よさを体感してみてください!!
 さて草木染、これも「天然染料とか植物染料による染色」なんていうとまたまた色気もないですよね。「化学染料より環境への負荷が少ない」とか「色目が渋め」とか何か地味で堅苦しいイメージがどこまでもつきまとう草木染。僕自身が草木染に魅せられたのは、実はその地味さが気に入ってなのですが、突き詰めると「やってて楽しい!」この一言に尽きます。渋谷店の企画で草木染のワークショップがあるので「やってて楽しい草木染!」ぜひ体験してみてください!!
 とかくオーガニックやエコロジーが「地球を守るため」という口調でよく語られます。けれどオーガニックコットンや草木染のものをお店で売って「地球を守ろう!」という気持ちよりも、自分たちが嬉しいし楽しいし心地よい!そんなものに囲まれていたい!って気持ちの方が正直なところであります。「義」よりも「利や欲」と言ってしまえばそれまでなのですが、義があって、利や欲があって、その中で僕らは生きているとことを忘れないでいたいなと思います。
 さて来月はいよいよアースデイ。そこでは、オーガニックやエコロジー、社会、平和、未来、どんな地球が語られるのでしょう。楽しみですね。素敵なアースデイをみんなと過ごせますように。 LOVE & PEACE!

LOVE & PEACE! part.26 鈴木 隆二

暖冬と言いつつ、大分冬らしくなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。節分にバレンタイン、梅の開花も始まり、アースデイの準備も本格化し、楽しみながら春の足音がほのかに聴こえてきそうな季節。そんな中、ぐらするーつ界隈ではじわじわと“天然酵母パン”が流行っています。麻こころ茶屋で何度か手作りの天然酵母パンを食べさせてもらったり、そしてわかなパン、お客さんのみならず僕らも大好きだったりします。
 パンのふっくら感は、酵母が発酵するときに出す炭酸ガスによってもたらされます。私達が普段食べているパンの多くはイースト(パン作りに適した微生物を工業的に純粋培養した酵母)をパン種にしています。そして今話題の天然酵母パン。これは果実や穀物に付着した菌を利用します。菌が発酵する過程で出すアルコールと、果実や穀物本来の香りがパンに独特の風味をもたらします。果物や穀物にぬるま湯を加え、人肌くらいの温度に保つことで酵母を育てていくのですが、この時期は温度管理がなかなか難しいです。
 パン作りと同じ様に、お味噌、お醤油、お酒、これらは酵母や菌の発酵を利用しなくしては成り立ちません。僕の好きな藍染も然り。ある種昔ながらのものの中に、酵母や菌の発酵を利用して作られるものがたくさんあります。昔も今も、そこに関わる職人さんの微妙なさじ加減が酵母の質や風味を決めているわけです。酵母や菌、言葉を変えれば「雑菌」ですが、それらによって僕達の生活や歴史、文化が支えられてきたのですね。
 野生の菌から酵母を育て上げ、それを小麦粉と練り上げながら作られるパン、酵母も小麦も母なる大地、地球が生み出した地球の子。それを地球の子である僕らがこねて焼いて食べる。酵母もすごいけど、それを育てる職人さんもすごい。でもそれらを生み出した地球のもっとすごいこと!そんな地球にしてみれば僕ら人間も菌や酵母も同じようなものなのかもしれません。
 春らしくどこかの雑菌のように芽を出して、ささやかながらも花を咲かしていきたいですね。さて皆さんはどこで春の足音を聴きますか?
 PS;このコラム「love & peace!」のバックナンバーの全テキストが新しいHPにアップされています。

2004年01月01日

Love & Peace! part.25

 2004年、新年明けましておめでとうございます。皆さんはどんな年にしたいですか? どんな夢を持っていますか?やりたいことをやって生きていくのが難しいと言われるこのご時世、そんなことを語り合うのがすごく大事だなと思う昨今。今号は初心に戻って自分のことを、照れ臭いけど僕がぐらするーつにかかわった時のことをちょっと披露・・・

 今から9年前の1995年、僕は大学院の3年目。年初の阪神の震災でボランティアで神戸での活動に3ヶ月かかわって、この先自分がどう生きていこうか、何を生業にするのか、そんなことを考えてた25歳。学生の頃は沖縄への平和学習ツアーの企画やコンダクターをやったり、障がいを持った子ども達のスポーツ教室のボランティアをやったり、結構忙しい?学生でしたが、その頃は自分が誰/どんな人と共に社会の中で生きていくのかがテーマだったような気がします。そんなことを考えていると就職とか仕事のこと、結構悩んじゃうんですよね。こんな社会だったらとかこんな世の中だったらってことをよく考えるものの、じゃあ自分が何で食べていくのかってことはよくイメージできていない学生でした。いわゆるモラトリアムですね。ただそんな中やってみたいなと思っていたのは、障がいを持った子達と一緒に仕事が出来る作業所を作りたいってことでした。スポーツ教室や沖縄での出会い、神戸での活動を通じて強く感じたのは「ボランティアする側される側を乗り越えたい」ってこと。社会的にすみっこに追いやられちゃった人、力を削がれちゃった人、そんな人達が気になってしょうがなかったし、そんな人達と社会を変えていきたいなと思っていました。ぐらするーつ立ち上げの声を掛けられたのはまさにそのタイミングでした。

 さて2004年。僕の中での基本的な気持は学生の頃とはさして変わっていないと思うし、作業所を作るっていう野望もなくなってしまったわけでもありません。ぐらするーつというお店を通して、LOVE & PEACEな世の中に向けていろんなことを発信していきたいし、「世の中を変える!」までいかずとも、世の中変わっていく、そんな流れにのっていたいなと思っています。

 そういうわけで2004年! 旧年同様どうぞよろしくお願いいたします! ぐらするーつスタッフ一同、笑顔で皆様をお待ちしています!

(2004年1月) all written by Ryuji Suzuki

2003年12月01日

Love & Peace! part.24

 2003年もあっという間に12月、年の瀬、師走です。2003年は皆さんにとってどんな年でしたか? そして次に向け何か作戦をたてていますか?

 仕事的には締めくくりの時期は3月末なので、どうも年を締めくくる気持に今一つなれないのですが、今年印象に残ったハッピーなことを一つ。このニュースレターでも何度か紹介したことがあるのですが、池袋店の近所に「痲こころ茶屋」というカフェがオープンしたこと!!

 20代前半の痲裕&朋子のフレッシュなカップルが営む痲こころ茶屋は、僕達が関わるオーガニック/ヘンプ系イベントや音楽イベント等の野外ケータリング出店ではお馴染みのお店。そんな痲こころ茶屋が池袋の駅前にオープンしたのが今年の4月。僕らの持つオーガニック感と共通する部分がいっぱいあって、そんな志をともにする仲間的なお店が近所にあるというのはとても有り難いことだし、気持のレベルでも心強かったり嬉しかったりします。痲こころ茶屋がつくる料理はヘンプ(大痲)の種やオイルを使ったシンプルなオーガニックフード。ヘンプにオーガニックなんて言葉がキーワードになるとなかなかとっつきにくかったりするのですが、敷居の高さを感じさせないお店の雰囲気やメニューはもう天晴れです。特にヘンプバーガーと各種スイーツの味にはいつも唸らされます。美味しいです。

 彼らと9月末に行われた朝霧JAMにコラボレーションして出店したのは貴重な体験でした。自分の中には、いつの日かオーガニックライフをテーマとしたカフェ&雑貨屋さんを、ぐらするーつとしてやってみたいという野望があったし、雑貨店とは違ったカフェ運営のノウハウやスキル、寛いでもらう空間の作り方、“食”への眼差し、自分達にないものが色々あるので、一緒に仕事をしていていろんな意味で勉強になりました。野望に向けてささやかだけど一歩前進といったところでしょうか。2004年はさらにもう一歩前進させたいと思います。

 心と身体と地球にやさしいをテーマに、オーガニック/ヘンプ食材を使い、今日も痲こころ茶屋はがんばってます。病を治す痲の実料理。皆さんもぜひ2003年のうちにご賞味下さい。ちなみに14日には痲こころ茶屋で藍染ワークショップが行われます。今年最後の藍染ワークショップです。僕が講師をします。この機会にぜひ! 染め納め・・・かな。

(2003年12月)

2003年11月01日

Love & Peace! part.23

 めっきり涼しくなってきました。11月はまだまだ寒くなっていくのでしょうかね。そして紅葉の季節!今年はどんな紅葉が見られるのでしょう。

 紅葉!紅葉!と秋を満喫したいときに、イラク復興支援で1500億円、自衛隊のイラク派遣と気になる話題が10月は目白押しでした。11月にはこれらの顛末はどうなっているのでしょう。15億ドル、国民一人あたり1300円ほど。復興支援と言いつつもイラク占領のためのおカネとしか思えないのは僕だけじゃないでしょう。自衛隊の派遣が、ブッシュ政権の窮状打開のためって感じてしまう人も僕だけではないでしょう。

 イラク特措法の成立で、自衛隊は外国領土での本格的な活動が可能になったけど、武力行使を禁じた憲法とのかかわりや、自衛隊の活動地域すら明確でないのに、法律だけが先に制定されてしまう不可思議さ。ここ1,2年で、そんな法律がいくつできただろう。「個人情報保護法」「テロ対策法」「有事関連法」—。国会で十分審議されたとは思えないのに、法案は次々と国会を通ってしまう。この法案のオルタナティブは何なのだろう。そのオルタナティブを急いで造り上げねば…と焦ったり、もうそんなのしょうがないよって挫ける気持になりかける人って多いと思います。僕ら市民に一体何が出来るんでしょうね。

 僕は日本の支援が、米の占領政策を手助けする「人とカネ」になるのが嫌です。それは、戦争で日々の暮らしが破壊されたイラクの復興に、国際社会の一員として協力するのに反対と言ってるわけでは決してないです。「嫌です」、そうしか言えないことにもどかしさを感じつつも、今はシンプルに「NO!」と言うことが大事という気がします。僕らは兎角、反対する前に対案を示せという教育を受けてきました。なかなか作れない対案の重みが、今の世界や社会の閉塞感を象徴しているように思います。「NO!」だけっていうのも決して前向きとも言えないし、発展的・建設的とも言えないけれど、素直な気持でまずは「NO!」って言いたいですよね。対案の前に、まずはストップ、スローにすること、冷静に考えること、そんなことが大事だと思います。

 日々世界や社会の中、めまぐるしいほどの動きがあっても紅葉の色は変わらない、グレートなことですね。今年もそんな紅葉を満喫したいです。

(2003年11月)

2003年10月01日

Love & Peace! part.22

 皆さん火星は見ましたか? 月と火星がきれいに見れた9月、10月もまだまだ火星はきれいに見られます!

 さて10月。池袋店にあるサンシャインは25回目の誕生日を迎えます。出来た当時は日本一高いビルでした。そののっぽビルが出来あがる前は何があったかご存知ですか? サンシャインが出来る30年前は「巣鴨プリズン」と言う戦犯の収容所がありました。戦犯ってご存知ですか? A級戦犯は、戦争の計画や開始に関わった国家を代表する指導者。それに対しBC級戦犯は将校や下士官、兵が対象で、戦地での大量殺害や捕虜虐待に問われた人。戦争中の日本軍の行為を戦勝国による裁判で有罪になった人達が、今僕が働くこのサンシャインの地に収容されていました。ここに4,000名以上が戦犯として収容され、60名の死刑が執行されました。

 巣鴨プリズンを調べていくうちに色々なことに気づかされました。A級戦犯の裁判は公開され多くの人の関心を集めたけど、BC級戦犯の裁判は非公開であり、裁かれた側としては匿名性を守りたいということもあって表に出てこない。またBC級裁判に関しては証拠となる情報の錯綜や、報復感情が交錯して必ずしも公正な裁判といえない…そういう現実と共に5700人という起訴人数の多さ。戦闘以外の行為で戦犯として起訴され、真偽のほどは確かではないけど5700人という数字に示された、それだけ多くの捕虜や現地住民への虐待があった戦争。戦争は「戦闘状態の時間的継続」のみならず、戦地やその場でどう振舞い、何をしてたか、戦闘中以外の積み重ねなんだと思った次第。

 戦闘の勝敗が戦争の勝ち負けを決める、戦争はそんな単純なものではない。相手の軍事力を削ぐのみならず、その国民の生活基盤や社会機構の諸活動をも叩き、国民が戦争を後押しする力を弱めなければ戦争に勝てない。そして、戦闘の終了がすなわち戦争の終了ということではない。当時を体験している僕ではないけど、イメージすること、想像することを通して理解した戦争は今のところそんな感じです。

 イラクもアフガンも、戦争はいつ終わるのだろう。アメリカの戦争もいつ終わるのだろう。いろんな事を調べたり聞きまわっていると、60年近くたってもあの戦争が終わった気がしないんだよなあ。次の火星の大接近の頃には戦争は終わっているのかな? そんなこと考えるとサンシャイン25周年なんて光陰矢のごとし。あたかも何かの墓標のようなサンシャイン、オバケ伝説もあるこののっぽビルで、今日も僕らは働いています。

(2003年10月)

2003年09月01日

Love & Peace! part.21

 9月! 皆さんはどんな夏を過ごしましたか? そして一気に実りの秋へ! とはいえ長雨と日照不足で我が田んぼのお米の出来も気になるところ。実はこの原稿を上げるのが8月中旬。「9月!」といいながらも、長雨の中「未だかつてやまなかった雨はなし」と心に言い聞かせ、まだまだ夏を満喫したいと思う今日この頃です。

 気持を切り換えて再び9月。11日は満月「中秋の名月」の日。そして同じ日にあのテロから2年を迎えます。皆さんにとってこの2年間はどんなものでしたか? 多くの人の願いとは裏腹に、戦争が起き、劣化ウラン弾が使われ、多くの人が殺された。58年前の敗戦の時、いやそれよりも前かな、その時と僕らはどんな風に変わったのでしょう? グローバリゼーション、そしてますます大きくなる貧富・ヒエラルキー?の差。どうにかしたい、どうにもできない、そんな思いに揺れ動く中、この社会や世界の中で僕ら自身が「主体的に生きているか?」が以前にも増して問われているように感じます。戦争をおこす以上のパワーをさかないと平和を守れない。そして平和は守るだけではなく創り続けていく、平和の中身も変容し成長していく。僕らはそんな平和にどう関わり続けるのか、そこに主体的に関わることが生きることの本質のように感じます。

 2年間の流れの中で「ピースウォーク」と「ピースローソク」が何か自分の心の中にしっくりきます。どちらも速いテンポのものではないけど、能動的に動き楽しんだり、そこに集まる人と何かを共有したり、つながりを意識したりするもの。僕らもそこから多くのことを学びました。それはその場やそこにいる人、一緒にいるみんなを大事にするということ。そこにいる人は、隣の人? お店にきた人? 日本にいる人? 僕らの仕事上のパートナーがいるインドやネパールetcも含むの? 場面ごとに変わるかもしれないけど、今その瞬間、そこにいる人と一緒に楽しむこと、生きること、つながることを意識していたいです。それが取りも直さず、僕らぐらするーつが主体的に生き続けることであり、僕らの平和への関わり方だと思っています。

 中秋の名月、まんまるのお月さんのもと僕もみんなも何を思うのでしょう? まずは晴れることを祈りつつ…

PS:去年に引続き9/11に明治公園で「Be-in」イベントが行われます。『Be Here Now』こころよ ここに こないかというテーマにて。詳しくは→http://www.be-in.jp/

(2003年9月)

2003年08月01日

Love & Peace! part.20

 8月です。皆さんバカンスを楽しんでますか? キャンプにいってますか? ぐらするーつはスタッフ一同、8月も夏の暑さに負けずがんばっています。

 8月になると広島や長崎の原爆投下の日や、終戦の日など立て続けに戦争のことや平和のことを考えさせる日が続きます。そしてお盆。亡くなった人を迎えて送り出す、そんな時期。夏!というとバカンス的且つ開放的なニュアンスが強かったりするけれども、都会やリゾートを一歩離れれば「お盆」をキーワードとした凛とした素敵な世界があります。僕自身は東京生まれの東京育ち。いわんや戦争体験者でもなく、故郷と田舎を意識したことはほとんどありませんでした。けれどいつの頃からかそれらをセットで考えるようになりました。

 閑話休題。7月12・13日のアースガーデン夏、たくさんの来場者と夏らしい天気(暑さ!ムシムシ!夕立!)に恵まれ無事追えることが出来ました。来てくださった方、協力して下さった方、励まして下っさた方、本当にありがとうございました! アースデイと同様オーガニック/エコロジー、社会や平和、そんなことをテーマにした企画が充実した中、一つのイベント会場に3つのステージが存在するなかなか賑やかな構成で、いろんな楽しさを体感できるイベントだったと思います。僕自身会場の中で色々な方と出会います。初めての方、いつもの人、懐かしい方、このときにしか会えない人。そんなときに思ったのは、このイベントはお盆の時期に田舎に帰省するのに似ているなってことでした。そうそう、一番大きな野外ステージでは先日のキャンプインパーティでの不慮の事故で亡くなった方の追悼イベントがあり、ステージには数百本のキャンドルが灯されていました。僕も思わず踊っちゃいました。

 今から20年前くらいは、亡くなった人に手をあわせるのは、戦争中に亡くなった人というのがそれなりのボリュームであったけど、戦後もうじき60年。今年はどんなお盆になるのでしょう。そしてどんな気持で8月15日を迎えるのでしょう。そしてそして靖国神社の前では一体??? 僕はピースローソクでもしようかなって思ってます。

(2003年8月)

2003年07月01日

Love & Peace! part.19

 7月です。盛夏です。皆さん夏休みの予定たててますか?夏はやっぱりアウトドアの季節! 山や海、自然の中へ出かけていきたいところです。

 僕は子ども時代にボーイスカウトに所属していて、休みといえばキャンプやハイキングでした。それが楽しかったのは勿論のこと、その準備も楽しかったです。なにせボーイスカウトなので、火の起こし方にもルールがあったり(マッチ2本以内で焚火を起こさねばならない!)、野外料理法、テントの立て方、ロープの結び方や刃物の使い方、救急簡易医療…いろいろ楽しく練習してからキャンプに行くわけです。しかし当初は、上手くテントが立てられないとか、火が起こせなくてお米が炊けないとか、指を火傷したとか、そんなことの繰り返しでした。でも小さいながらも「もううちに帰りたーい」って思ったことはないんですよね。あるキャンプの時なんかは大雨でテントも寝袋も浸水、何もかもビチャビチャになったけど、それでも楽しかったです。今同じ体験をしたら楽しいなんて思わないし、むしろ危険!とか無事で良かったねなんて思いますけどね。

 あの当時は一体何が楽しかったのかな? ちょっとずつテントを上手に立てられるようになったとか、火がちゃんと起こせたとか、飯盒で上手にご飯が炊けたとか、カレーが美味しく出来た、家とは違ってガスや流しのないところで、そんな事をやり遂げられた充実感とでもいうのでしょうか。そんな頃から早20年、途中大分ブランクはありましたが、なんだか昨今再びアウトドア熱です。

 別段、自然の中へストイックに不自由をしに行きたいわけでもありません。ましてやサバイバルや危険を楽しみたいわけでもありません。冒険したいのではなく、むしろ安全なのがいいくらいです。何らかの不自由さとか遠回りみたいなものを楽しみたいのかもしれないけど、それだけでもないかなあ。自然の中へ出かけたいから、なるたけのんびりしていたい、シンプルでいたい、スローでいたいといったところでしょうか。でも単純に、炭で焼く魚やお肉や野菜、スイカ!そしてビール! おいしいです。テントでの昼寝も気持ちいいです。ハンモックの昼寝も最高! 屋根の下で寝るだけが人生じゃないもんね。皆さんもそんなオーガニックキャンプをぜひ予定に入れてみてください!

(2003年7月)

2003年06月01日

Love & Peace! part.18

 6月、梅雨!その先の輝かしい夏!そんな時期にぐらするーつで藍染フェアとヘンプフェアを行います。どちらも僕にとっては大切で大好きなもの。今回は数年前にネパールの生産者団体の方と栃木の麻農家を訪ねたお話を。

 栃木県は日本の麻生産の95%を占める一大生産地。とはいえ作付面積は33ha、農家も125戸。地図を片手に右往左往して麻畑を見つけた時は不思議な感じがしました。「大麻=善くないもの」とされている日本で麻畑が唐突に堂々と現れたので!写真でしか見たことがないあの放射状の葉が畑一面に広がっているのを目にした時は結構感動します!

 訪ねた農家の方は代々麻を栽培されていたそうです。地域の小学校の校章は麻の葉をベースにしたもので、麻と密接な関わりがうかがえます。また地域の儀礼は麻の生産にまつわるものが多く、生活や四季のリズムの中心にはやはり麻といった感じです。農家の方曰く「ここで作られた麻は殆どお宮関係(しめ縄、横綱のまわし等)でしか使われない。衣類には殆ど使われていない。私が一番の若手(と言ってもすでに60ウン才)です!」麻栽培農家は毎年県知事から栽培免許を交付され初めて仕事に取りかかれます。と言うのも大麻取締法(麻薬取締法とは違う)のもと厳しく管理されている植物だから。大麻取締法が制定される以前はどこにでもある作物でした。農家の納屋に乾されたヘンプの繊維を見て、ネパールの生産者の方は「ゴールドヘンプ!」と驚いていました。丁寧に剥ぎ取られた繊維をネパールでは「ゴールドヘンプ」と呼びます。この辺りのヘンプはみなゴールドヘンプと言えるクオリティーとのこと。確かに納屋に乾されたヘンプは私の目にも金色に映りました。繊維は向こうが透けるくらいで、いくら引っ張っても切れることがありません!

 お茶を飲みながら皆で談笑してた時に生産者の方がヘンプを手で撚り3本取りの糸を実際に作ってくれました。それを見た農家の方は「うちのばあちゃんも昔そうやって糸を作ってた。懐かしい・・・」と呟いていました。後日栃木の県立博物館を訪ねたところ、大麻繊維を手で紡いだ手織布の昔の服が展示されていました。その生地に触れてみると、テイストはネパールのヘンプ製品と全く変わりはなく、何だか自分にとってとても馴染み深く感じた次第でした。

(2003年6月)

2003年05月01日

Love & Peace! part.17

 新緑のまぶしい5月、皆様いかがお過ごしでしょうか。アースデイも無事終わり、この5月にフェアトレードのグループやお店の人たちと「フェアトレード月間」と銘打ってフェアトレードのアピールをがんばっています。テーマは「人の手が作る未来—slow, small & sustainable—」素敵なテーマだなと個人的には思っています!

 アースデイの準備をする会議の中で印象に残ったコメントを一つ。地球や環境、平和や社会などをキーワードにしたいろんな企画の集合体がアースデイの正体だったりするのですが、そんな中「ピースパレードやエコロジーの企画、音楽やワークショップなどいろんな企画がたくさんあるけど、その根底はみんな一つにつながっていると思う。」準備している僕らがつながっている、そのイベントに来る人達もつながっている、そう感じさせる一コマでした。僕はこの一言に「オーガニック」の本質があると思います。オーガニックはよく抽象的ですが「有機的な」とか、無農薬有機栽培の農作物の総称みたいに使われているけれども、僕はそれだけをオーガニックと呼ぶのではなく「つながり」、とりわけ「心地よいつながり」をオーガニックって言うのかなと思っている昨今。まあ詳しくはニュースレターの「オーガニックライフメッセージ」の書評を見て下さい。そしてその本を買って是非読んで下さい。

 さて話は戻ってフェアトレード月間、僕はフェアトレードの本質は、規模やスピード感よりも「持続可能なこと」にあると思います。作り手が心地よくモノを作れること、使い手が気持ちよくモノを使えること、そして作り手と使い手が心地よく長くつながっていくこと。そんなsustainableな関係を目指したときに、それを「オーガニックな関係」というのだと思います。

 フェアトレードもそんなオーガニック観をもっともっと内包するものであって欲しいです。僕はその先に、大きな地球の中で森羅万象に囲まれながら、人が主体的に作っていく未来があると思います。

(2003年5月)

2003年04月01日

Love & Peace! part.16

 4月になりました。何かが起こりそうな気がする春、そしてアースデイの季節! 今年もアースデイに向けいろんな楽しい企画をぐらするーつで準備しています。

 まずは「アジアンマーケット-for our smile world-」。このクレジットでのイベント開催はこれで5回目。すっかりお馴染みになりました。様々な国々や地域の文化が凝縮されているアジア&エスニック雑貨のやり取りを通して、密度の濃いダイナミックな世界との交流がおこっています。フェアトレードを軸に、そんな活動を行う人達のお店が軒を連ねる、色彩豊かで活気のあるマーケットの企画です。バイタリティー豊かでタフな出店者が多いこのアジアンマーケット、4月19/20と代々木公園での開催です!

 次は池袋店より「LOVE & PEACE 写真展」。写真展の企画をするのはこれが実は初めてです。「LOVE & PEACE」というテーマで切り取られた素敵な写真が勢揃い!身近でささやかな日常、リアルで時として厳しい現実、私たちをやさしく穏やかに包み込む森羅万象、何気ない愛、笑顔etc。僕らが大切にしていきたいもの「LOVE & PEACE」がこれらの中に凝縮されています。必見です!
 渋谷店からは「毎日がアースデイ!月間」。アースデイはお祭りで終わるものではありません。一日だけがアースデイ!ではなく「毎日がアースデイ!」ならどんなに素晴らしいことか。アースデイを日常として、代々木公園の会場をそのまま体感できるようなお店にしちゃいます!

 そしてさらなる新しい試み「PEACE FLAG KOH-TAO LIVE」。個人的にはアースデイイベントを締めくくるのはこの企画をおいて他にない!くらいに思っています。KOH-TAOの奏でるやさしい音と共に、穏やかな気持ちで平和について向き合う、そんなライブイベントです。

 ぐらするーつからの企画はこんな感じでモリモリです。こんなモリモリ感&アースデイをお店で毎日表現したい!その楽しさを多くの人と共有できたらと思っています。
 そんな素敵なアースデイ、みんなで一緒に迎えましょう!

(2003年4月)

2003年03月01日

Love & Peace! part.15

 暦の上での春を迎え、春の声が聞こえてくる今日この頃。僕は梅が咲き、小鳥の声が聞こえてきて、そして桜へという流れが非常に好きです。だけど花粉症に悩まされてる僕としては非常に憂鬱な時期でもあります。

 花粉症とのお付き合いが始まって10年。毎年対症療法的にいろんな薬を試していますが、満足な結果が出たことは一度もありません。花粉がいっぱい漂っていそうなある日、東京の奥座敷、奥多摩方面に遊びに行ったことがありました。そこは多摩川の源流沿いの渓谷に道が開かれ、その街道沿いに集落が散在しています。もともとは林業の町。この界隈は圧倒的な量の植林された杉が見られます。その杉の量たるや「そりゃ花粉症になるよな・・・」なんて迫力です。気のせいか空気が花粉色のような気がしました。だが待てよ。奥多摩は昔から林業の町。植林の杉の量は昔だってそれなりの規模のはず。どれくらい昔から「花粉症」が存在してるのかな? なんで花粉に悩まされる人が今は多いのだろう? ってことでいろいろ調べてみたことがあります。以前から調べるほどに、この花粉症、杉というよりどうも人間の所為と思わざるをえないです。

 戦後に荒れ果てた山野に杉の植林を奨励し、その杉を各産業で利用しながら目覚しい発展を遂げた日本。しかし輸入の木材が安価に手に入るようになってから、杉林は手入れされなくなり、昔のような美しい杉林はほとんど見られなくなりました。奥多摩の山々も荒れ果てた山が多いのが現状です。人間の都合で大量に植えられ、植えられた後は人間の都合で放っておかれちゃう杉林。そんな中、風に飛ばされる花粉は杉からの何かのメッセージのような気がします。

 植えられた杉の木も、どういうわけだか生を受け、好むと好まざるとその地に根を張りたんたんと生きています。鼻をたらしくしゃみをする都度、そんな杉の木の思いに心を馳せられたらと思います。と言いつつ、この症状だけは何とかしたい!と叫びたくなる私。やっぱり人間はか弱い存在です。だからやさしい穏やかな春を待ち焦がれているのでしょう。皆さんはどんな春を迎えますか? そして次月はアースディ。春本番です。

(2003年3月)

2003年02月01日

Love & Peace! part.14

 去年と比べてとっても寒く感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? 2月と言えば昔は節分、現代はバレンタイン。個人的にはバレンタインに圧され気味な節分に是非がんばって欲しいところであります。

 さてこのニュースレターでも紹介させてもらってますが、2月中頃より、海外でなく日本のデザイナーの手作りモノの紹介を期間限定で渋谷店で行います。コラボレートする"Planet Blue"は東長崎にショップを出して5年。そこには色んなジャンルの個性的な作り手の方たちとモノが集まります。かく言う私もそこに吸い寄せられた一人。Planet Blueにいく都度いい刺激をもらってきます。「モノを作る」そこにはとても普遍的なメッセージが込められている、そんなことに気づかせてくれたのは色々な作り手の方との出会いがあったからだと思います。

 モノを作ること、しかも手で作り上げる。経済的な見方で見るのであれば、今の日本ではこれほど割に合わないことはないなと思います。一つの作品に注ぎ込まれる労力、時間、手間・・・。これらに要するパワー・コストとその成果・報酬をバランスで考えると、大量生産のきかない一点モノを作り続けることは作り手に相当の覚悟を迫らせます。割に合わないことをやり続けるって考えてしまうと、これは結構悲観的ですよね。でもそんな見方はともかくとして、この「モノ作り」こそが楽しいとか、これが私の生きる道みたいなことをカラッと言っている人と出会うことって、藍染めを一つの仕事にしたいと思っていた僕にとってなかなかエポックなことでした。モノを作ること、すなわち自分らしく生きることが何よりも自己表現なのだと単純明快なメッセージをもらったように思えた瞬間でした。

 ひるがえって私達が向き合っている海外の生産者、彼ら彼女らはどれくらい「モノ作り」を楽しんでいるんだろう。日本と海のむこうでは経済的にもおかれている環境も違うから単純な比較は出来ないけど、「よりよく生きるため」にモノを作っているのは同じなのだと思います。

 そんなわけで僕自身もこの企画が楽しみです。そしてそこで楽しんだ分、海の向こうの生産者とシェアしたいなと思います。

(2003年2月)

2003年01月01日

Love & Peace! part.13

 2003年、明けましておめでとうございます! 新しい年ってやっぱり新鮮ですね。新しい年に向けて何か野望を持っていますか? ワクワクしてますか? 新年とかお正月って皆に平等に与えられている不思議な機会。悪人だろうと善人だろうと、金持ちでも貧乏人でもみんな一緒。こんな機会なかなかないです。いろんな人がいて、いろんな考え方があって、でもみんな平等に新年を迎える(いろんな暦があるのでお正月全てが同じタイミングといえない部分もありますが…)、それはなかなか面白いことだと思います。

  「世の中平等じゃないことが多すぎる!」時々そんな声を聞いたり、そう思う自分がいたりします。人間の尊厳、食糧の分配、謂わんや豊かさの圧倒的な差。生まれた場所や時期が違うだけで幸せだったり不幸だったり。と自分で言っておきながらなんだろう、この違和感。幸せか不幸かは人が決めるものでなく当人が感じるものだし、そもそも「世の中平等に!」となったらそれは一体どんな世の中なんでしょう。

 フェアトレードというシステムは「世の中公平でない」という視点から始まったものです。その切口は大事だと思いますし、ある種の社会的不条理と向き合うことは社会や世界を変えていく大きな力です。ただそれだけで世界を見つめるのは今の自分にとって全く十分でないです。フェアトレードが貧困解消のため、雇用創出のため有効であると言われますが、それが全てでは何だか足りないのです。勿論それら自体、簡単に成し得るものではないのですが、そのむこうをもっともっと見つめていたい、モノを作っている生産者と息長く楽しくつきあっていたいです。そう「サスティナブル!」です。はい。

 閑話休題「お正月」くらい平等で普遍的なもの、他にどんなのがあるでしょう? 探すと結構いっぱいあったりして…。僕自身はそんな普遍的なものを森羅万象の中に感じることが多いです。そして公平でないと思わせるものの理由の多くは社会の構造や世の中の仕組みにあると感じます。何はともあれ2003年、いい年にしていきましょう! そしてそれを息長く、ですね。今年もよろしくお願い致します!

(2003年1月)

2002年12月01日

Love & Peace! part.12

 季節も秋から一気に冬モード。気がつけば年末、あっという間の年の瀬、そして今年最後のニュースレターです。2002年、皆さんにとってどんな一年だったのでしょう? そして来年に向けてどんな希望をあたためていますか?

 2002年、世界中を見渡してもいろいろな出来事がありました。世界は一体どこに向かっているのだろうという悲しい出来事や痛ましい出来事もしばしば。明るい話題もありましたが、個人的には今年は「森羅万象」という言葉を意識し始めた年のように思います。

 先日、宮内勝典の小説「ぼくは始祖鳥になりたい」を読みかえしました。その中に登場人物のネイティブアメリカンが「風景というのは、出来事なのだ」と主人公に言う場面があります。私達の生活は実に様々なものに囲まれて成り立っています。それは多くの人の手を介したものでもあるし、あるいは自然が投げかけてくれたものかもしれません。それらはどれ一つとっても、45億年の地球の歴史や150億年といわれる宇宙の歴史の流れの延長線上にあって、「もの」のみならず風景までもがその多様すぎるほどの流れの中では一瞬に近い出来事なのだと思った次第。一瞬と言ってしまうと何だか儚そうな感じがしちゃうけど、地球で感じる多様な流れ「森羅万象」の出来事に出会うとか、全ての出来事や風景が瞬間の積み重ねって考えると何だかワクワクしますよね。自分が外に出て見る風景は確かに一期一会的な出会いだったりしますし・・・

 また「森羅万象」といっても、それは自分の外にのみ存在するのではなくて、一瞬の儚い存在である人間の中にもあるのだと思います。自分の中の多様さ、森羅万象、宇宙、内なる声…いろんな言葉で表現されるかもしれません。しかし山や森、星空といった森羅万象との出会いはまだまだ狭い世界ではあるけど、自身にとっては思索的にも自分との出会いだったように思えるのです。この一年いろんな森羅万象との出会いを通して、結果一番痛烈に感じたのは自身が社会の多様さ、森羅万象、宇宙の一部なのだなということでした。

 さて2002年も残りわずか。やはり最後まで楽しみましょ

(2002年12月)

2002年11月01日

Love & Peace! part.11

 秋も深まり紅葉!紅葉!と騒いでいる間に、ぐらするーつもいつの間にやら7周年。たくさんの方の支えがあって今のぐらするーつがあるのだと思います。この時期は本当に感謝感謝です。みんなに「ありがとうございます!」です。あの頃学生だった私もお陰様で30を過ぎ、昔だったらおじさんと思っちゃうような年齢になりました。この7年間様々な出会いや出来事を通して実に多くのことを学ばさせてもらったと思います。

 お店とフェアトレードを軸にしたぐらするーつ、その在り様は常に進化し変わっていきました。進化の途中で様々な分岐点があって、その時々で選択をしてきました。あのとき違った選択をしていたら、今と違った結果や今と違ったぐらするーつになっていたのでしょう。そして今と違った自分になっていたのだと思います。まあそう考えると限がないのですが、そんなことを思えば思うほど選択の量だけ多種多様な結果があったのかなと考えたりします。でも誰の人生でもそんな選択の結果だったりするので、人の数だけ多種多様な結果、多様な在り方が存在する、それは否定のしようのない事実だと思うのです。

 今号の書評で紹介されている詩集の作者のナナオに何度か会ったことがあります。よく「放浪の詩人」とか「日本のヒッピーの元祖」といった根無し草風な表現で紹介され勝ちですが、会ってみるとただのおじいちゃんです。旅ばっかりのハチャメチャな人生を送っているように見えますが、その裏には色々な生き方がある、多様な在り方があるという考え方に裏打ちされた力強さがあります。こんな生き方もありだよなって思えたことは、ここ7年の中では結構大きなことだったりします。いろんな分岐点があって、いろんな選択肢があって、どの選択が正解かなんて分からないのが人生でしょう。そもそも答えがすぐ出る人生ってやっぱり味気ないよなと思う昨今。

 初めから答えはない。ただタフに歩く、そして楽しむだけ。それが答え… 快楽的なことを言いたいのではないのですが、そんなぐらするーつで在り続けたいと7周年を迎えるにあたって思っております。七周年にナナオとは駄洒落ももっと精進させねば… 8年目も頑張りますのでよろしくお願い致します!

(2002年11月)

2002年10月01日

Love & Peace! part.10

 秋だ秋だと騒いでいるうちにすっかり涼しくなってきましたが、皆さん鼻カゼなどひいてないでしょうか? 実りの秋、食欲の秋、なんて言ってると食い意地がはっているように思われそうですが、今年から田んぼにかかわるようになって“実り”というものを実感している次第です。

 実はこのニュースレターでも紹介されている雅蔵さんの田んぼをちょこっとお借りして、ささやかながら米作りをしてます。“オーガニックな米作り!”というと仰々しくもあるのですが、田植えと雑草取り、そして稲刈りと3回しか田んぼに入りませんでした。こんなことを言ったら、それを生業としているお百姓さんに「米作りをなめるな」と怒られそうですが、都会に暮らす自分にとっては貴重な体験でした。この実りのためにどれだけの労力を投入しなければならないのか、経済的に割に合わなくなりつつある農業、いわんやオーガニックで作り続けることの手間・・・そこには今の日本や社会、ライフスタイル等を見つめ直すような要素がぎっしり詰まっています。そんな中で私が一番強く感じたのは、自然や大地が持つパワーや豊かさでした。なにせ3回しか田んぼに入らずしてあんなにもたわわな稲穂がなったものなので・・・ この実りに関して「誰が一番エライのか?」なんて聞かれたら、普段から真面目にお米作りをしている方には申し訳ないのですが、「それは大地です!」と答えてしまうと思います。

 自分達の暮らしは、食べるものや身につけるもの、何から何まで「どこの誰が、どんな風に、どんな思いをして作っているのか」が実に分かりにくくなっていると思います。「モノは買うもの」という世の中なのでしょうね。でもちょっとまわりを見渡せば、見えにくくなっているものがごろごろとあって、僕らに何かを囁きかけている、そんな世の中だとも思うのです。

 ドロドロの田んぼに足を入れて立ち止まったときに思ったことは、人間は大地や地球に生かされている、養われているということでした。なので文字通り「地に足がついた」そんな生き方をしていきたいなと思いました。とはいえ、どんな大地に足をつけるのでしょう。 まあ、ますます精進であります。

(2002年10月)

2002年09月01日

Love & Peace! part.9

 風は先月の中頃からすっかり秋らしくなっていましたが、皆さん夏バテせずに夏を乗り切られましたか? "実りの秋"ももうすぐそこ、季節の移ろいを心行くまで堪能したい今日この頃です。

 さてあの9月11日から気がつけば一年。一年前のあの日、飛行機が突入してビルが崩れ落ちたのをテレビで見て、すごく不安にかられたのを覚えています。このまま世界が変わってしまうのではという不安、自分の身の回りに火の粉が降りかかるのではという不安、自分という存在が世の中の大きな波に翻弄されて自分らしく生きられないのではという不安。あの日を境に同じような不安を覚えたという声をよく聞きました。この一年で何かが変わったのでしょうか。変わったという声もあれば、何も変わっちゃいないという声もしばしば聞きます。

 私個人としては、そんな中で「非戦」という本に出会ったり、「多様性」という言葉に出会ったり、「内なる声を表現する」大事さを知ったり、それらを通して新しい平和像を見出すことが出来たり・・・そんな一年だったような気がします。まあとどのつまりは、たんたんと今の仕事をがんばる、フェアトレードの商品をがんばって売り続けるのが今の自分の出来ることかなと、とりあえずそんな気持ちなのです。なんだか最初の気持ち、初心に帰ったような感じの書きっぷりですが、単に最初のところに戻ってきたのではなく、螺旋階段のように一周してちょっとは上昇できたのかな、何かがみな進化しているのかなという感じであります。

 さて皆さんは9月11日をどのように過ごされますか? もし時間があれば是非”9.11 Be-in”に行ってみませんか?その日に明治公園で”9.11 Be-in”というイベントが行われます。「平和」「非戦」「多様性」「内なる声を表現していく」そして「LOVE & PEACE!」そんな言葉を軸にいろんな人が大集合です! 季節や時代が移ろっていく中で、みんなと豊潤な秋、実りの秋を楽しく堪能できたらと思います。

http://Be-in.jp

(2002年9月)

2002年08月01日

Love & Peace! part.8

 夏真っ盛り!暑中お見舞い申し上げます!皆さん思い思いの夏を過ごしているのでしょうか。
 さてさて8月6・9日の原爆投下の日に15日の終戦記念日と戦争や平和について考える機会の多くなる月になりました。毎年8月に「終戦」という言葉を聞いて実はちょっと違和感を感じることがあります。「戦争が終わってめでたしめでたし…」ではなく、私としてはその日は本質的に「敗戦の日」だと思うのです。もちろん「負けて悔しい日」と言うのとも違いますが。

 沖縄では8月15日が終戦と言う意識はそんなに高くなく、沖縄にいた日本軍司令官が自決して組織的戦闘が終結した日である6月23日を県の慰霊の日としています。とはいえ、8月15日以降も戦争が続いていると思って壕(ガマ)に隠れていた一般の人はたくさんいるし、そんな人にとって壕から出ることが出来た日が終戦だったりするのです。

 また60年近く経った今でも、あの戦争による傷痕に苦しんでいる人はたくさんいます。8月15日を境に戦闘状況は終了しても、それは敗戦が決まったからであって、傷だけが残る。その傷が本当に癒されるまでその人にとっての戦争は終わらないし、そう簡単に戦争は終わらないものだと思うのです。
 8月15日に靖国神社に集まる人がたくさんいます。そこへお参りにいくことを否定する気は少しもないのですが、街宣車がいっぱいの、対話を不可能とさせる独特の雰囲気は「多様であること」や「色々な価値観を受け入れる」ことの対極にあるのだと思います。その雰囲気を見るにつけ、僕は戦争は終わっていないんだよなと感じます。

 このニュースレターのCD評にある寿の「継いでいくもの」個人的にはこのCDが大好きです。これを聴き、このタイトルを見て思ったことは、自分がどこから生まれどこへ行こうとしているのかということでした。言いかえれば、この日本の(そして世界の、地球の、宇宙の!!)歴史の流れの中に生を受け、どんな遺産を引き継ぎ、どこへ向かうのか、どこへ流れていくのか?と言ったところでしょうか。8月は僕にとって日本の歴史や引き継ぐ遺産を意識させる、そんな時期だったりします。

(2002年8月)

2002年07月01日

Love & Peace! part.7

 冷し中華が美味しい季節になってきました! そしてそして大好きな藍染やヘンプの映える季節!
 実は私自身の趣味が藍染で足掛け8年やってます。体力勝負で手間ヒマかかる趣味ではありますが「今日はどんな色に染まるんだろう?」とか「どんなデザインにしようかな?」そんなワクワク感も、染めるときの凛とした雰囲気も大好きです。当初は藍をただの青系の色と思っていたけど、そこに手間ヒマをかければかけるほど、豊かで多様な色彩を感じられるようになりました。あまつさえ昨今では「とってもサイケな色!」と思っているフシもあります。

 染色というモノ作りを通して見えてきた世界もあります。自分達が生活していく上で必要とするあらゆるモノは、どんなに単純なモノでも、作る手間や技法の上、人々の労働の上に成り立っているということです。当然といえば当然のことなのですが、そこにかかわれることは自分自身にとって大きな喜びだったりします。自分にとって藍染は、ミクロなことの中に宇宙的とも言える広がりがあるってことを感じさせてくれる貴重なものです。

 藍染同様ネパールのヘンプ商品との出会いも鮮烈なものでした。初めてヘンプハットを見たときはあまりの素朴さに「こんなスナフキンが被るような帽子が果たして売れるのだろうか?」なんて思いが頭を過りました。それももう6年前の話。今ではぐらするーつには欠かせないアイテムです。素材の持つワイルドさ、手紡ぎや手織りの持つ風合い、手作りならではの味わい、それらは言葉で表現するにはとかく不確かなものだったりするのですが、そんなことをお店に来て下さるお客様と共に私達が学んできたような気がします。「こんなもの」と思っていたものが、時を経るにしたがいとっても愛しく思えてくる、それはすなわち自分の中の価値観が変えられていった貴重な体験だと思うのです。

 ぐらするーつの店頭には藍染やヘンプの製品がガツンと並んでいます。素材感いっぱいのものがスタッフ一同大好きだったりします。それがぐらするーつを立ち上げたときからの、様々な生産者やお店にいらっしゃるお客様との関係性の中で培われた僕らの独自性なのでしょう。ますます精進ですね・・・

(2002年7月)

2002年06月01日

Love & Peace! part.6

 梅雨の季節に入りますが、雨や湿気対策は準備 O.Kでしょうか?
 先日、佐渡の小木町で開催された「アースセレブレーション」というイベントに出店してきました。このイベントは和太鼓のグループ「鼓童」を軸に企画され、日本各地から太鼓好きの人が千人単位で集まる音楽イベントです。88年から毎年開催され今年で15回目というのは音楽イベントの中でも貴重な存在と言えます。

 期間中はあいにくの天気で「もう梅雨突入か?」と思うような毎日でした。にもかかわらず屋外を中心に繰り広げられたコンサートやワークショップは大変な盛り上がりで、来るお客さんも子どもから大人まで、男女問わず、年齢問わず、国籍問わず。太鼓を軸にして、よくもまあこれだけ多様な人が揃ったものだと、イベントのオープンさ、間口の広さに私自身圧倒されたし、とっても感動しました! 多様な人が集まり本物のエンターテイメントがある、ある意味これほど豊かなことはないなと思います。「天気には逆立ちしても勝てない」とイベントで雨に降られる度に思っていたのですが、天気に左右されない本物の魅力がこのイベントの中に凝縮されていたのだと思います。多くの人を惹きつけ、愛されて止まない「アースセレブレーション」 その魅力って一体どんなものなのでしょう。

 子どもから大人まで(というより孫からおじいちゃんまで!の方がしっくり来る)楽しめて、洋の東西を問わずどんな人でも笑顔で踊って楽しめる。それは裏を返せばその場を準備する人たちのとりわけ「どんな人をも拒絶しない」「まずは受け入れる」という姿勢があって初めて醸し出される雰囲気かと思うのです。もちろん楽しい気持ちにさせる本物の「エンターテイメント」や「15年間の蓄積」も同じくらい大きい要素だと思います。しかし自分たちがやっている仕事のことを思うと「ホスピタリティーの本質って一体なんだろう?」ってことを考えさせられる佐渡出張でした。

 ひるがえって私たちぐらするーつ、うちの間口の広さってどんなものなのかなと思いつつ、設立からの7年間の蓄積をきっちりシステム化しなければと思う次第。そしてそして、人をハッピーな気持ちにさせる「エンターテイメント!」 自分の芸?を磨かなければ!なんてことをチョロっと考えたりします。何はともあれ精進あるのみですね。

(2002年6月)

2002年05月01日

Love & Peace! part.5

 5月です。気がつけば新緑の季節。4月中はアースデイへの取り組みでぐらするーつも楽しくバタバタしていました。その流れの中で「毎日がアースデイ!」という言葉をキーワードにスタッフ一同いろいろ考えました。「エコロジーってなんだ?」とか「オーガニックって何?」はたまた「平和とは?」などなど。これがと言う結論や価値観が簡単に見つかるわけではないのですが、そんなことを継続的に考えるのが「毎日がアースデイ!」の本質かなと思っています。代々木公園を中心とするアースデイイベントも日曜日には雨に見舞われたものの、多くの方が足を運んでくださり、事故もなく大盛況のうちに幕を閉じました。会場に足を運んでくださった皆様、関わってくれた皆様、本当にありがとうございました!

 今更ながらこのイベントの準備に関わり始めたときのことを思い出すのですが、自分達の住むこの地球への愛情や敬意を軸に、色々な方々が知恵や力を持ち寄るところから始まったアースデイでした。そこには心地よいともいえる多様な価値観が広がっていたと思います。多様であればあるほど、それらを理解しようとするにはその人の度量や懐の深さが試されるのかもしれません。でも僕がここの場を通して学んだことは「懐は深くあれ!」ということではなく、多様性がとりもなおさず豊かさのバロメーターであり、色んな人が楽しめる大きな要素であるということでした。

 そして5月4日はワールドフェアトレードデイ。5月いっぱいはフェアトレード月間が繰り広げられます。テーマはアースデイの流れを汲んで?なのか「FAIR TRADE; MADE IN DIVERSITY―フェアトレードが創る多様な社会―」です。フェアトレードに関わる僕らとしては時として「こうでなければフェアトレードではない!」と言って、他のあり様をその価値観で裁いていたのかなと多少苦い気持でふりかえることもあります。フェアトレード自体も、生産者や生産される国、作られている商品、それに関わる人達の思いが多様であるならば、もっともっといろんな言葉で語られていいと思うし、多様なあり方でいいと思う今日この頃。5月いっぱいもその流れの中でがんばります。 

(2002年5月)

2002年04月01日

Love & Peace! part.4

 4月です。新年度です。そして、そして、アースデイ! ぐらするーつは代々木公園を中心に開催される「アースデイ2002東京」の実行委員として、去年の秋からこのイベントの準備に関わってきました。今年のテーマは「 地球のことを考える日 -LOVE & PEACE-」

 地球が生まれて45億年、そんな時間的なものさしで考えると、ヒトの一生の長さは比べようもなく短く思えます。ちなみに生物が生物を捕食するようになって、つまり食い合うとか殺すという歴史が出来て10億年、キリストが「殺すな」といって2000年。10億と2000を数字として比べても、10億年続いた「殺す」歴史を2000年で修正するのも難しいかと思えるほどのひらきがあります。そんなことを考えると、ヒト一人が出来ることはホントに些細なことだと思わざるを得ません。

 さらに、宇宙が生まれて150億年といわれてます。そのものさしではかると地球上の生物の歴史もほんの僅か。気が遠くなるような時間をかけ、天文学的な確率を経て地球が生まれ、さらに複雑な要素が絡み合ってやっとのこと生命が誕生したわけです。宇宙的な広がりや時間という視野で考えると、地球も人間も、地球で何が起ころうが人間のせいで地球上の生物が死滅しようが、宇宙にとっては痛くもかゆくもないくらい些細な存在としか言いようがないです。

 さてさて、このような長いものさしで物事を考えると取りとめがなくなったりするのですが、人間が無力だと思ったり、自分に対して妙な無力感を抱いたりはしません。むしろみんなの中にも自分の中にも地球や宇宙にも勝るとも劣らないくらいの「世界」や「宇宙」があって、それが表現されずにくすぶっているのかなと思うのです。

 私達は今の社会の中で生きていくために、自分の中の一部の能力だけを活用させているのではないのでしょうか? 「自分の一部」でなく「自分の全部」って一体どんなものなのでしょう?

 アースデイ、「地球のことを考える日」にあたって、地球のことを考えながらも表現されていない自分の内側の声に耳を傾けてみませんか? アースデイでは自分の内なる声をアピールしている人達にたくさん出会えるはず! それがとりもなおさずアースデイや地球のことを考える本質かなと思いながら準備に勤しんでいます。

 さてさて、アースデイはぐらするーつにとってもう一つ大事な意味があります。そう!ぐらするーつ渋谷店の誕生日。7年前のアースデイの日に渋谷店はオープンしました。これからもアースデイのように、「内なる声を表現していく」そんなお店でありたいと思います。

(2002年4月)

2002年03月01日

Love & Peace! part.3

 先日短い時間でしたがネパールへ行き、商品開発の打ち合わせと生産者へのインタビューを行ないました。インタビューのテーマは「あなたにとっての平和って?」 結果として彼等彼女等からの答えは「多様性」や、それを受け容れることの大切さを感じさせるものでした。詳細は後日あらためて、乞うご期待! そして新商品も詳細はあらためて、乞うご期待!!でございます。

 ネパール滞在期間が短かったこともあり穏かな時間という感じではなかったのですが、いつもと違うリズムの中に自分の身を置くのが嬉しかったりします。普段は見られない風景の中、普段とは違う食事をして、普段会えない人と会話や仕事をして、東京では見られない星空を見て・・・それだけでも心動かされるものがあります。ところ変われば文化も習慣も変わるのは当然といえば当然。だけど星の配置は同じ北半球なので東京のそれと殆ど同じなんですよね(これも当たり前といえば当たり前!)。星の見える量が圧倒的に違うけれど、地球上はどこでも星空は繋がっていると思った次第。"普段と違う"場所に身を置いて変化を求めたところ、変化ではなくて普遍的なものに心動かされたりすることって、皆さんも体験したことがないでしょうか。

 帰国直前にネパール最大のヒンドゥー寺院であるパシュパティナートを訪れる機会に恵まれました。ここはガンジス川の遥か上流のバグマティ川岸に建てられた寺院で、僕自身この場を訪れたのは2度目。墓を造ることなくここで火葬して遺灰を川に流す、輪廻転生を信じる死生感、病を得た人がこの場所に希望を持って死にに行くという感覚は自分の中にはあまり無いものかもしれません。だけど火葬の煙や炎のむこうに見える川の流れ、そこで焼かれるどんな遺灰をも無条件に受け入れる川の懐の深さ、これらはどこかで体験したことがあるように思えるのです。

 さて、12月以来「多様性」という言葉について考える機会がいろんな場面でありました。「多様な社会」とか「多様な価値観」という言葉は耳障りは良かったりするのですが、考えれば考えるほどその多様性を僕らはどれほど真剣に受け容れようとしているのか、自分達の懐の深さってどれほどなのだろうと思ったりします。

 出張直前に、知り会いのネパール人が「NEPALの国の名の由来は『NEVER ENDING PEACE AND LOVE』の略だよ」と。ホント?(ウソです…)

(2002年3月)

2002年02月01日

Love & Peace! part.2

 皆様、年末に「非戦」という本が発売されたのはご存知でしょうか。「反戦」でなく「非戦」という言葉がタイトルなのですが、一体どう違うのでしょう?

 年末年始に沖縄に行ってきました。基地の島、反戦の島と言われる沖縄に通い続けて13年、あの頃と今と沖縄を取り巻く状況は殆ど変ってません。そこでの反戦地主の方や反戦活動家の方との出会いは、僕の中では結構大きな宝なのですが、そんな方達と出会う度、直面している現実の差異、東京にいる僕と沖縄にいる彼らというのを意識せざるを得ません。沖縄で暮らすがゆえに米軍や基地の問題に直面し、「反戦」という立場を選ぶに至った彼らと出会ったときに、東京で僕が直面する現実とは一体なんだろうと考えます。食うに困らず寝る場所にも困らない、そんな僕らに出来ることは、現実を通してよく悩み考え抜くこととか、体験してきたことからイメージを膨らませていくことでしょう。想像し続けることがやっぱり僕らの「義務」だよなくらいに思うこともあります。

 頭の上に爆弾が落ちてくることも、ビルに飛行機が激突するのを目の当たりにする体験をしたわけでもない僕らが直接痛みを感じるのは難しい。「人の痛みを自分の痛みとしていく」というのも耳障りは良いが、そんな「倫理」を全面に出してどれほどの人が納得できる世の中なのでしょう。日本の在米軍施設の75%が沖縄に集中し、米軍施設が沖縄本島の20%近くを占め、「沖縄の痛みを内地の人にもわかって欲しい」と叫んでも何も状況が好転しない今、「反戦」や「倫理」は本来の輝きを無効化させられてしまったように見えます。

 さて「非戦」、この本に書かれているパーツに新鮮さは正直感じませんでした。でも全体を通して新鮮に映ったことは「殺すな!」という大変明確な想いを共通の軸にしながらも、多くの人が自己表現をしていることでした。そこには多様な「非戦」があり、その多様さを認め受け容れることが「反戦」にとどまらない「非戦」や平和の本質だと合点が行くのです。この本を読み自分の存在はなんて小さなものなんだろうと想いながらも、人間の中にはなんて無限の多様性と可能性があるのだろうと思い知った次第。「小さくもあり大きくもある!」両方に思いを巡らせられるところから「Love & Peace!」をはじめましょう! この言葉を流行言葉にするにはやはり惜しいので。

(2002年2月)

2002年01月01日

Love & Peace! part.1

 明けましておめでとうございます!! お正月、気持ち良いです。今年は何をやろうかとワクワク、夢いっぱいです。この時期は自分自身、希望に燃えたりめでたい気持ちに無条件になれます。
とはいえ同じお正月という時を迎えながらも、世界や地球レベルで見渡してみると、おめでたい気持ちになれる人もいれば希望を持ちづらい、持つことの出来ない人もたくさんいるのも事実です。僕は様々な出会いを通して、世界の中でも日本の中でも恵まれた状況に自分自身がいると感じています。食うにも困らず寝る場所にも困らない立派な「中流」(地球規模で言えば上流!)と言えるでしょう。

 去年の夏ある音楽イベントで、イベント終了後お客さん達がごみ袋を片手にみんなでごみを拾うという光景を目にしました。広い草原が会場だったのですが、皆黙々とごみを拾いあっという間に会場がきれいになりました。それを目にしていた人が「LOVE&PEACEな光景だよね」と話しているのを聞いたとき、新鮮だなと思いつつも大げさでおめでたい表現だなと思いました。「ごみを拾ってもごみは減らない」とか「ごみが減ってもリサイクルされる世の中でなければ意味がない」とかそんな気持ちが僕にそう思わせたのでしょう。

 そして9月11日を境に「LOVE&PEACE!」という言葉をよく聞くようになりました。僕はあの事件以降、人間が生きる上で大切なのは「余裕」だと思うようになりました。食うに困らない、寝る場所に困らない、生きていく上で選択をする余裕がある・・・そんな余裕があって初めて人間として色々なことに思いを巡らせられると思うのです。そう考えると「LOVE&PEACE!」って実に象徴的で、豊かで余裕がなければ言わない言葉と思います。

 昨今の「LOVE&PEACE!」は、恵まれた状況下の人があの事件を目の当たりにしたものの、意外と何も出来ない自分に気づいたときに発せられた言葉だと思います。僕自身「LOVE&PEACE!」という言葉から自分の置かれている状況、「それなりに豊か」であることを意識せざるを得ません。ポップな感じでこの言葉を使うのも以前ほど抵抗はなくなりましたが、「LOVE&PEACE!」この言葉は結構深いと思います。

(2002年1月)

2001年12月01日

スタンダートで行こう!!

先月で6周年を迎えたぐらするーつですが、7年目にむけてビジョンを語る必要があるかと思ってます。年の瀬も迫っている中、新年の抱負のようでちょっと恐縮なのですが、昨今ぐらするーつが考えているこれからのことを皆さんとシェアできればと思っています。

さて、ぐらするーつが立ち上げられた95年は、阪神大震災によりボランティアに対して世間の注目が高まり、ボランタリーな生き方や仕事が後押しさるという時代的な背景がありました。そんな中ぐらするーつは立ち上げられ、以来色々な方から沢山の助けを受け今日があります。フェアトレードという「良心的な商品」を特定の「良心的な場所」に留めるのではなく、もっと間口を広げた形でフェアトレード商品や活動をアピールしていく必要性をあの時も今も感じています。この6年間で一体何が変わりどんな成長を遂げたのでしょうか。あの頃よりもお店に足を運んで下る方ははるかに増えましたし、フェアトレードという言葉を聞いたことがある人もぐんと増えました。またスタッフの顔ぶれも変わりました。それは何よりもぐらするーつというグループが6年かけて変わっていった、成長していったことを意味していると思うのです。昔よりボランティアに依存する機会が減り、少ないスタッフであるけれどもそのキャパシティーで業務をまわしていくことを知り、なんというかスタッフが職業人らしくなってきました。それは草の根から始まったぐらするーつやフェアトレードの活動がビジネスとして仕事としてやっと成り立つようになってきたことを意味していると思うのです。

 まだまだ色々な方の助けを借りることもあるかと思います。職業人として未熟なところもあるでしょう。ただ自分達の活動が仕事として職業として成り立って初めてぐらするーつやフェアトレードの価値観が当たり前のものにスタンダートなものになると思うのです。これからもスタンダートなものにすべくスタッフ一同精進します!

(2001年12月)

2001年11月01日

イベント出店を通して

 ぐらするーつは11月でめでたく6周年を迎えましたが、ぐらするーつの立上げの構想の中で「国際協力フェスティバル」の存在は大きかったと思います。このイベントは毎年10月初めに日比谷公園で行なわれるのですが、ぐらするーつ立上げ直前にこのイベントに行き、フェアトレードや国際協力に関わるグループが都心のど真ん中に軒を連ねたあの独特な雰囲気、この雰囲気をイベントで終えるのではなく恒常的なものにして行けたらどんなに楽しいだろうかと思ったものです。あの時から6年、あのキラキラしたイベントの雰囲気にぐらするーつも大分?近づけたかなと思うこともあります。

 さてこの6年間でぐらするーつも色々なイベントに出店してきました。楽市楽座にフジロック、JR駅構内への出店に国際協力系のイベント・・・。最初の頃は人の店作りを見て、他の出店者がとても大きく自分達が小さく思えたこともありました。タフなイベントもこなしてきました。キャンプイン形式のイベントはその最たるもので、車の中に売るもののみならず自分達の生活用品、テントや寝袋、さらには食料まで積みこんでギュウギュウの状態で出発します。正直なところそのハードさに何度か挫折しかけたことがあるのですが、「他の出店者との差を埋めたい!」とか「ここにぐらするーつがいるということをアピールしたい!」そんな思いを持ちながらイベント出店に臨んできました。

 その中で僕らのイベントへの出店スタイルも少しずつ成長してきたかなと思います。ただ漫然と商品を並べたり売ったりするのではなく、その場所に「もう一つのぐらするーつ」を作リ上げることに主眼が置かれるようになりました。勿論イベントに出店する際の採算も気にしますが。お店と違って何もないところで、いかにモノを見せるか、いかにぐらするーつらしさをアピールするか、「もう一つのぐらするーつ」をゼロから作り上げるこの経験を積み重ねていくことにより、ぐらするーつもスタッフもなんというかタフになった、逞しくなった、職業人らしくなったかなと思えるのです。

 たかがイベント、イベント出店と侮るなかれ。そこには宇宙のような広がりと可能性、タフだけれどもそれを補って余りある楽しさがゴロゴロと転がっているのだと思います。これからもぐらするーつのイベント出店からは目が離せません!!お店とも一味違ったぐらするーつがそこにあります!!

(2001年11月)